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赤とんぼ考ウスバキトンボアキアカネ

  庭には「トンボの仲間」のペーシ゜にもある様に、毎年やって来る赤とんぼは二種類です。作成者は
  以前からこの二種類がアキアカネ(左)とナツアカネ(右)だと思っていたのですがそうではなくウスバ
  キトンボとアキアカネの様です。
  調べてみたら、下の写真の左はウスバキトンボと言う南方生まれのトンボ、そして右がアキアカネで
  ある事が分かりました。
   下の表の様に形態や行動が明らかに違うから、並べなくても片方を見ただけで、簡単にどちらか
  の識別はできます。秋になると郊外や都市部でも、空き地に集って飛び回り、良く目立つのはウスバ
  キトンボです。 作者の様に、「良く目立つから有名なアキアカネ」と思い込まない様に注意しましょう。
  それではナツアカネは、この辺りには現れないのでしょうか ?。
        02.9.21 ウスバキトンボの写真 a.ウスバ 
   キトンボ 
   02.9.21 アキアカネの写真 b. アキアカネ
         
出現
時期
 9月の中旬以降。あまり長期間は見られ
 ない。
 この写真は9月21日。(年によりかなり違う)
 9月から10月か、もう少し遅くまで。寒さの具合に
 よって現れる時期が変わる様です。
 
大きさ  捕まえた事はありませんが、見た目でも明ら
 かにこちらの方が大きい。
 比較して小さい
 
 キトンボと言うだけに、黄色ではないがb.の
 アキアカネのように赤くはならない。
 (追記:赤くなる個体もするようです。)
 オス、メスともに赤くなるが、オスの方がより
 赤くなる。個体差もある。
行動  太陽が出ている時は、ほとんど群れで飛び
 回っている。時々止まって休む様だ。
     
   
 ほとんどの時間止まっていて、餌を捕る時や
 驚くと飛び立つが、直ぐに同じところへ戻って
 止まる。飛び立った時に近くに指を出せば
 間違えて止まる。
止まり方  写真の様に垂直、又は斜めの枝や細い棒の
 下側にぶら下がる様に止まり、棒の先端、
 電線や平らな物に止まるところを見た事が
 ない。これは外敵から見つけられにくいか
 らか。
 棒や硬い花、草などの先端、低い電線など、周り
 が良く見える場所に止まる。これは餌を見つけ
 易いためか ?。 姿勢は水平に近い形で止まり、
 翼を前方下側へ下ろす。(前掲オオシオカラトンボ♀
 の形) 
性質  止まる時も、飛ぶ時も群れている。
    
 たくさんいても群れて飛んだり、まとまって止まる
 事はない。いつも孤独。
警戒心  かなり強く、近づくと直ぐに飛び立つ。  人に対してほとんど無警戒。
    秋になると急にたくさん出現して、群れで飛び回り、良く目に付くのははウスバキトンボ。
    秋になると赤くなって現れ、何時も竿の先にとまっていて、目立たないのがアキアカネと言う事
    です。以前、大新聞のコラムでビルの谷間を飛ぶ赤とんぼの記事を読見ましたが、 明らかに
    勘違いをしていると思われる内容でした。
     15年ほど前に、群馬県の草津の奥の八間山に登った時、尾根筋に群れ飛んでいたのは、この
    ウスバキトンボで、避暑のために集まっていたものでしょう。
     又、 童謡「赤とんぼ」は作曲者の山田耕作が、湘南の地に住まっていた時に作曲したと言われて
    いますが、この「赤とんぼ」は両方を含めての「赤とんぼ」だと思われます。
    何故なら夕焼けの頃、おんぶされた子供に見えるのは良く飛び回る「a.ウスバキトンボ」だし
    (でも良く良く飛ぶのは日中)、竿の先に止まるのは「b.アキアカネ」の可能性が高いらです。
  (以下11.12追記)  でも最近気がついたのですが、アキアカネも夕方になるとかなり飛んでいる
          様です。或いは作詞した三木露風は、そんな事を良く知っていたのかも知れません。