庭の小さな生き物たち付録 石碑めぐり
     S4 独歩追憶碑
国木田独歩追憶碑の写真
神奈川県茅ケ崎市(茅ケ崎公園)
   
独 歩 追 憶 碑
英一

        渚 
  永劫の海に落ちてゆく
  世世代代の人の流れが
  僕の前に横はって居る
            独歩
 国木田独歩がもし茅ケ崎の海を見ていたとすれば、この碑から1.5km程西側の南湖の広い砂浜の
広がった海岸だったに違いありません。重い病の底でどんな気持ちで海を見ていたのでしょうか。
   
副碑
副碑の写真
碑の周辺
独歩追憶碑の周辺の写真
碑文(副碑)
国木田独歩と茅ケ崎市(説明板)
       副碑
 
 本碑の篆額は牧野英一博士、肖
 像は三橋兄弟治画伯、感想文は独歩
 終焉直前の作 「渚」 の一節、而して碑
 石は、故人に有縁の湯河原産を彼町役
 場より当市へ寄贈されたるものにて
 成る
       昭和三十五年六月 竣功
                     

  注 : 篆額(てんがく)…題字
兄弟治(いとじ)
 建設 茅ケ崎市
  構成 黒沢 俊平
  発案 少雨 ?
  石工 富田 清
一部抜粋


 …(独歩は)胸を病んで、湯河原
 などに転地療養を続けた。
 東洋一の結核療養所といわ
 れた南湖院への入院 (明治
 四十一年二月四日)とその死
 (六月二十三日)は「茅ケ崎」と
 「南湖院」が全国に名を知られ
 るきっかけとなった。
 友人の真山青果が茅ケ崎館に
 滞在し、「独歩氏の近状を報ずる書」を『読売新聞』に
 連載して、多くの人が読んだからである。入院の時は
 すでに筆を執る気力もなく、口述筆記の『病床録』を
 残すのみであった。…

 この石碑は、茅ケ崎市の茅ケ崎公園の球場の南側の盛り土の上に有ります(球場の外側)。 国道
 134号線を挟んで、海に向かって建てられていますが、ここからは永劫の海を見ることはできません。
 恐らく建てた当時は海が見えたものと思いますが、国道の両側の松等が育って見えなくなったので
 しょう。
  ここには公園の駐車場があって、平日ならば楽に駐車できるでしょう。一休みのついでにぜひご覧
 下さい。
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